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・公開日:2021/10/14 ・更新日:2021/12/13 クラウド活用

テレワークとは? 導入メリットや在宅勤務との違いなど

テレワークとは? 導入メリットや在宅勤務との違いなど

働き方改革の一環として総務省が推進する「テレワーク」。新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって導入する企業が急速に増えたこともあり、現在では新しい働き方のひとつとして広く定着しています。そこで今回は、テレワークの導入を検討されている方のために、そのメリットや導入の注意点について詳しく解説します。

テレワークとは

テレワークとは、「遠く」という意味の英語「tele」と「働く」という意味の英語「work」を組み合わせた造語で、自宅やコワーキングスペースといった、オフィスから離れた場所で仕事をする働き方のことを意味します。ICT(情報通信技術)を活用することによって、出社をしなくても社内にいるのと同様の業務を行うのが一般的で、会議や打ち合わせなどをオンライン上で行うことも可能です。

テレワークの導入頻度はそれぞれの企業によって異なり、週に1〜2日、月に数日だけテレワークを導入しているところもあれば、オフィスに全く出社しない常時テレワークを導入している企業もあります。

テレワークと在宅勤務の違い

コロナ禍で耳にする機会が増えた働き方のひとつに「在宅勤務」という言葉がありますが、テレワークとはどのような違いがあるのでしょうか。「在宅勤務」はその名前の通り、「自宅」を勤務場所として仕事をする働き方を指します。テレワークは、ICTを活用してオフィスから離れた場所で仕事をする働き方を意味していて、実は在宅勤務もテレワークのひとつに分類されるのです。

そのほかに、「リモートワーク」という言葉も使用されるようになりましたが、テレワークとリモートワークは基本的に同義として使われていて明確な違いはありません。

テレワークのさまざまな形態

多様な働き方を実現するために導入が進むテレワークですが、働く場所や働き方によって大きく以下の4つの形態に分類されます。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

在宅勤務

「在宅勤務」というのは、オフィスに出社せず、自宅を就業場所として仕事をする勤務形態のことです。基本的にはすべての業務を自宅内のワークスペースで行うのが特徴で、通勤負担を軽減し、従来通勤にかかるはずの時間を有効活用することができます。障がいや病気療養中などで通勤が難しい社員が仕事を続けやすいだけでなく、出産、育児、介護などのライフステージの変化にあわせて柔軟な働き方をすることが可能です。

サテライトオフィス

「サテライトオフィス」というのは、本来のオフィスとは別のオフィスや、別途設けられた施設などを就業場所とする働き方のことです。例えば、本来のオフィスが自宅から遠く通勤時間が負担となる場合などに、自宅近くのコワーキングスペースを借りてテレワークスペースとするケースなどがこれに該当します。

モバイルワーク

「モバイルワーク」というのは場所を限定せずに、移動中の公共機関の車内やカフェなどで仕事をする働き方のことです。営業などのように社外に出ることが多い業務に最適で、時間を有効的に活用することで生産性の向上を可能にします。

ワーケーション

ワーケーションは「ワーク(Work)」と「バケーション(Vacation)」から成る造語で、基本的には「サテライトオフィス」に近い位置づけですが、仕事と休暇の両立を重視しているのが特徴です。リゾート地などで仕事をしながら休暇を楽しむことを目的としています。

テレワークを導入するメリット

テレワークの導入は、企業と社員の双方にとってたくさんのメリットがあります。

生産性の向上

テレワークは自宅やサテライトオフィスなど、基本的には一人の環境で仕事をするため、集中して仕事に取り組むことが可能です。オフィス勤務と比べて業務効率が上がり、生産性の向上につながることが期待できます。

人材の確保がしやすくなる

時間や場所にとらわれないフレキシブルな働き方が可能なテレワークでは、通常のフルタイム勤務ができない方やオフィスから離れた場所に住んでいる方でも働くことができるようになります。出勤を伴う業種と比べると、人材が確保しやすくなるという点も大きなメリットといえるでしょう。

離職率の改善

出勤を伴う業種では、出産・育児や介護などのライフステージによって、止むを得ず仕事を辞めなくてはいけないケースも少なくありません。テレワークで働く場所や時間が柔軟に選択できることで、経験を積んだベテラン社員や優秀な人材の離職を防ぐこともできます。

感染症対策

テレワークの導入によって出社不要にしたり、出社回数を減らしたりすることは、感染症対策の面でも大きな効果が期待できます。

テレワーク導入の注意点

テレワークを導入する上で特に気をつけなくてはいけないのが、セキュリティ対策です。不正アクセスや情報漏えいなど、テレワークを導入することによって考えられるリスクに対し、きちんと対策を考えておく必要があります。

実際に、テレワークの導入に踏み切れない企業の中には、このようなセキュリティ面での不安を抱えているケースもあります。そういった場合は、専門的な知識がなくても利用しやすいクラウドなどを活用することによって、問題を解決できる可能性がありますので検討してみてはいかがでしょうか。

コロナ禍で大きく注目されるようになったテレワーク。感染症対策だけでなく、地震や台風などの自然災害発生時にも事業を継続できるなど、多くのメリットが期待できます。ぜひ、上記でご紹介した内容を参考にして、テレワークの導入をご検討ください。