基礎から実践まで学べる
クラウドサービス
実務入門講座

基礎から実践まで。クラウドサービスについての実務入門講座をご案内します。

・公開日:2021/10/14 ・更新日:2021/12/13 クラウド活用

テレワーク導入の課題とは? 問題点と解決策

テレワーク導入の課題とは? 問題点と解決策

昨今、働き方改革の一環や感染症予防などでテレワークを導入する企業が増えていますが、その一方で課題や問題点も少しずつ明らかになってきました。テレワークの導入を成功させるためには、こうした課題や問題点を導入前の段階で正しく理解し、あらかじめ対策を講じることが大切です。
そこで今回は、テレワークの課題について具体的な事例をあげながら、その対処法をご紹介します。

テレワーク導入における問題点

新型コロナウイルス感染拡大の影響もありテレワークを導入する企業が大幅に増えた一方で、セキュリティ面の懸念をはじめとする課題が原因で、導入を取りやめてしまった企業も少なくありません。また、テレワークの導入を検討しているものの、さまざまな問題点が障壁となってテレワークに移行できないというケースもあります。

テレワーク導入の課題

では、実際にテレワークを導入することで生じる課題にはどのようなものがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

情報漏えいリスクへの対策

テレワーク導入における大きな課題のひとつが、情報漏えいのリスクが高まるという点です。オフィスで業務を行う場合には、社内のネットワークに接続されたパソコンを使用するため、社内でセキュリティ対策を万全にしていれば、マルウェアなどのネットワーク攻撃や、不正アクセスなどのリスクを軽減できます。

ところがテレワークの場合には、基本的にオフィス以外の場所で仕事をするため、外部からの攻撃や不正アクセスの危険性が高まるのです。たとえば、無料で利用できるWi-Fiを使ってテレワークを行った際に、情報が暗号化されず、情報漏えいが発生するケースなどがあります。テレワーク導入時に、端末やシステムのセキュリティ強化はもちろん、情報漏えいのリスクと対策について社員に周知する必要があります。

ペーパーレス化

ペーパーレス化は、テレワークを成功させるために取り組むべき課題のひとつです。ペーパーレス化をしないままテレワークを導入してしまうと、書類に押印をしたり、社内で保管されている書類を閲覧したり、発注書などの印刷のたびに出社をする必要があるため、業務効率化や生産性向上、出勤数の削減といったテレワーク本来のメリットが得られづらくなってしまいます。実際に、紙の資料が業務のベースになっていることがテレワーク移行の妨げとなっている企業も少なくありません。

社員間のコミュニケーションの確保

オフィスで業務を行っている時には、分からないことがあった時や困った時、アイデアが欲しい時などに、近くにいる同僚や上司に声をかけることができます。一方、テレワークの場合は、基本的に就業時間中は一人で業務に取り組むため、社員同士のコミュニケーション不足という問題が生じることも。

その結果、社員がテレワーク期間中に孤独感やストレスを感じたり、認識のずれが原因でミスが発生したりすることもあります。テレワークで業務効率化や生産性の維持/向上を実現するためには、こうしたコミュニケーションの課題を解決する必要があるのです。

労務管理の見直し

テレワーク導入によって、企業側が労務管理の難しさを実感するケースも少なくありません。常に管理の行き届いたオフィスで働くのとは異なり、テレワークでは社員一人ひとりの就業時間を正しく管理するのが難しくなります。

業務をさぼってしまう社員が出る心配ももちろんありますが、逆に残業が増えすぎてしまうケースも問題になっています。労務管理が適切に行われないままテレワークを続けていくと、社員の中で不公平感や不満、ストレスが生まれてしまうこともあるため、注意が必要です。

人事評価制度の見直し

テレワークでは上司が部下の勤務状況を実際に目視で確認することができません。そのため、従来の方法では人事評価が適切に行なわれない可能性があります。オフィスに勤務している場合の人事評価では、目標達成までの取り組みなどプロセスも評価の対象とされるケースが一般的ですが、テレワークでは業務プロセスの詳細を把握するのが難しいことも。そういった従来の人事評価制度では対応しきれない点がテレワーク導入のハードルを高くしてしまっているといえるでしょう。

テレワークの課題への解決策

上記であげたテレワークの課題は、どのように解決していけば良いのでしょうか。まずは、「クラウドサービス」の導入を検討することをおすすめします。なぜなら、クラウドサービスを活用することで、テレワークの課題の多くが解決できる可能性があるからです。

例えば、クラウドサービスの主な機能である「オンラインストレージ」を利用すれば、さまざまなデータをインターネット上で保管・共有することができます。請求書や契約書、見積書といったこれまで紙ベースで処理していたものを、データ化して保存すれば、ペーパーレス化が実現します。

その他にも、スケジュールなどを管理・共有できるグループウェアや、オンラインの勤怠管理システムなど、クラウドサービスにはテレワークに便利なツールが揃っているのです。

また、コミュニケーション不足の問題については、WEB会議システムやチャットツールなどを導入するとよいでしょう。こういったコミュニケーションツールは、人事評価のための業務プロセスの把握にも役立ちます。自社の課題を解決するために適したサービスやツールを導入するのことがテレワーク成功のカギといえそうです。

上記でご紹介した内容を参考にして、テレワーク導入に伴うさまざまな課題を解決してきましょう。