オリンパス株式会社様
[ ご利用中のサービス ]
消化器内視鏡をはじめとする医療分野、デジタルカメラなどの映像分野、精密機械器具の製造販売事業を展開し、世界の市場からその高いブランド力を認められているオリンパス株式会社様において、フリービットクラウド VDC PROが採用されました。
そこで、オリンパス株式会社 コーポレートセンター IT開発部ソリュ—ションビジネス支援グループの担当者様に、今回の導入経緯とその効果について伺いました。
初期投資と運用コストとの削減を目的として、クラウドを検討
オリンパス株式会社、およびお話をお伺いさせていただく
IT開発部の業務概要を教えてください。
オリンパスグループには、精密機械機器を扱う『オリンパス株式会社』、医療機器を扱う『オリンパスメディカルシステムズ株式会社』、カメラや録音機器を扱う『オリンパスイメージング株式会社』など、主に3つの会社があります。
今までは各社それぞれが独自にWebサイトを展開しており、我々はIT開発部ホームページグループ(以下、HPグループ)としてオリンパス株式会社のWebサイト制作・開発・運用を行っておりました。
2011年4月以降、オリンパスイメージングのWeb運用業務が我々HPグループの業務として一本化され、続いて今年中にはオリンパスメディカルシステムズのWeb運用業務も集約される予定です。
取り扱う業務範囲が拡大したことで、これに対応するため、2011年4月にHPグループをWebコンテンツ、Webシステム、Web統括、という3グループ制に組織変更いたしました。
我々の所属するソリューションビジネス支援グループは、もともと事業体の情報発信や業務支援も扱っていたHPグループを元とし、ECサイトなどのビジネスサイトの構築や運用を支援するために設立されたグループです。
クラウドを利用した背景と目的を教えてください。
クラウド導入の一番の理由はコストの問題です。初期投資の大きさですね。
従来、データセンターの運用は自社で行っており、業務範囲の拡大に伴いプラットフォームも拡大する必要がありましたが、Webビジネスは成長スピードが測りにくいこともあり、大きな初期投資をかけられないことが課題でした。また、ハウジングを自社で行っていくとなると、ハードウェアやソフトウェアなどの調達にも長い時間が必要になります。
データセンター運用コストの削減と開発リードタイムを短縮しつつ、さらに従来と同等以上のセキュリティレベルを確保しなければならない。そこで、ビジネスプラットフォームとしてパブリッククラウドの利用を検討しました。
決め手は「カスタマイズ性」
他社製品と比較検討した結果、
フリービットクラウドをお選びいただいたポイントは?
クラウド導入の際、従来の機器構成・ネットワーク構成・運用形態を変更しない、ということを前提としていました。自分たちの体制や業務内容を変えて行かなければならない導入は、とても大変だからです。
そこで、フリービットを含む3社のパブリッククラウドを比較検討しました。
1社は機能を色々と選べるものでしたが、拡張したい場合は提供元に拡張内容を申請する必要がありました。もう1社は非常にセキュアであったものの、機能が少なくできることが限られていて、どちらも弊社が想定しているよりも自由度が低かった。
最終的にフリービットクラウドを選んだ決め手は「カスタマイズ性」です。
つまりネットワーク構成の自由度の高さです。一言で「パブリッククラウド」といっても、会社によって性質が違うものですね。フリービットクラウド VDC PROは自社データセンターとVPN接続が可能でしたし、ユーザーサイドでUTMのフルコントロールが可能で、ある意味、なんでもできました。
フリービットクラウド VDC PROを使って、従来のデータセンターをそのまま仮想化した、というイメージです。
導入検討から使用開始までの時系列を教えてください。
また、導入はスムーズでしたか?
2010年7月にテスト環境を構築、トライアルを開始し、同年9月にシステムの完全移行を決定、順次移行作業を開始しました。12月には自社データセンターとのVPN回線を敷設。2011年4月に全システムを完全移行しました。
導入はスムーズに行えたと思っています。唯一心配していたのは自社データセンターとのVPN接続でしたが、問題なく完了できました。
運用コストを1/3まで削減、セキュリティレベルも従来以上に
フリービットクラウドを導入してどのような効果がありましたか。
-
(1) コストメリット
ハードウェア資産の所有を無くし利用に特化したことで、今まで月額数百万円かかっていたデータセンターの運用コストが、1/2〜1/3まで削減できました。これはとても大きなメリットです。
-
(2) 運用面でのメリット
サーバーを増設するために、今までは購入申請をしてから設置完了まで1週間〜1か月かかっていました。フリービットクラウド VDC PRO導入後はこれがボタン1つで、10分程度で完了するため、開発リードタイムが大幅に削減されています。このスピード感が嬉しいですね。
従来は、サーバー増設時の事前作業として、増設後の運用を見据えどのくらいのスペックが適切なのかを細かく計算する必要がありました。フリービットクラウド VDC PROでは、まずは最小構成のスペックを選択しておいて、後々必要に応じて調整していく、ということが短時間で、かつ容易に行えます。事前作業がかなり短縮され、作業効率も上がりました。
今まで自分たちでデータセンターの保守も行ってきたので、ハードウェアトラブルが発生すると、遠方のデータセンターまで実際に赴いて対応にあたっていました。導入後はその時間的な管理負担がほぼ無くなり、本来行うべき業務に注力できるようになったのが助かります。これまでは夜中に連絡が来てトラブル対応を行う場合もありましたので、精神的な面でも負担が軽減しました。
-
(3) セキュリティ面でのメリット
UTMの多くのセキュリティ機能を使い、従来以上のセキュリティレベルを確保できています。
また、従来はファイアウォールをデータセンターに預けており、設定変更の申請を出してから数日後に適応されていましたが、それも管理画面から即時に自分たちで対応可能になりました。
選べる機能も多く、柔軟性とカスタマイズ性が優れていると感じています。
サーバー、ストレージ、ファイアウォール、ロードバランサーなど全てが二重化されていて、障害発生リスクやシステムの安定稼働に対しての安心感が違いますね。
ユーザーへの周知、トレーニングなどはどうされましたか?
ユーザーはIT開発部の要員のみですし、もともと従来の運用形態を変更しないことを前提として移行したので、移行後も問題なく業務を進められています。
フリービットへの期待や要望があれば教えてください。
まずは、オリンパスグループの外部向けWebサイト全てのプラットフォームとしての集約作業を進めていきます。フリービットはサービス面で小回りの利く会社だと思っているので、今後のサポートサービスなどにも期待しております。
また、オリンパスグループでは今後IPv6完全対応を進めていく予定です。
フリービットクラウドはIPv6標準対応という部分でも、今回の弊社のニーズにマッチしています。
IPv6のノウハウを蓄積していくのは我々の部署なので、フリービットに色々教えていただきながら、ぜひとも一緒に成功していけたら思っています。