“安心して取引できる環境”がミッション
信頼性を高めるため、負荷テストを実施

ワイジェイFX株式会社様の事業概要、およびシステム部のミッションを教えてください

当社では、メインサービスである「外貨ex」をはじめ、お客様のご要望に応じたFX取引ツールを多数提供しています。私たちシステム部のミッションは、システムの基盤を支え、お客様が安心して取引できる環境を構築することです。「お客様の満足度を向上させるために、積極的な取り組みを実施する」というモチベーションを持ち、日々、システムやサービスの改善を重ねています。

当時抱えていた課題を教えてください。

FX 取引数は年々増加傾向にあり、サーバーの負荷が大きな課題となっていました。安定した取引環境で、お客様に取引を行っていただくためには、サーバーの信頼性向上は避けて通れない状況でした。
また、2013年1月31日をもって、当社がヤフー株式会社の完全子会社となった点も後押しとなりました。ヤフーは「ユーザーファースト」というモットーを掲げており、これに応えるためにも、より強固なシステムを作り上げる必要がありました。
このような点から、検証環境を用いての負荷テストプロジェクトがスタートしました。検証環境を用いて負荷テストを重ねることで今後の取引増加に対して先手を打とうと考えました。

他社にはない料金プラン
仮想マシンの稼働コストで大きなメリット

フリービットクラウド VDC PROを選定した理由や経緯を教えてください

本番環境にならい、検証環境でもテスト用に100台という大規模なアプリケーション サーバーを構築しようと考えました。検証用DBサーバーに対して現行の数倍のアクセス数、負荷をかけることで、サーバーの信頼性を高め、「止められない」システムであるサービスインフラを強化しようという狙いがありました。
100台のアプリケーションサーバーを用意するために、当初、レンタルサーバーも候補に挙げましたが、システム構築から運用まで相当のコストがかかることが分かり、クラウドサービスの導入に踏み切りました。クラウドサービス事業者の選定で重視したことは、（1）短期間にサーバーを構築できること、（2）100台という大量のサーバーを用意できること、（3）大量のリクエスト（負荷）を送信できること、という3点です。最終的に6社が候補に残りましたが、これらの条件をすべて満たすフリービットのフリービットクラウド VDCを選定しました。
特に大きな選定ポイントとなったのが、仮想マシンのランニングコストです。他社サービスの場合、クラウド上に仮想マシンのクローンを構築すると、稼働していない仮想マシンまでランニングコストが発生します。しかし、フリービットの料金プランは、稼働していない仮想マシンにはコストが発生しません。これが、選定の大きな決め手となりました。
実は今回のテスト環境では、仮想化プラットフォームにVMwareを採用し、検証期間のうち1週間だけ、集中的に負荷テストを実施する内容となっていました。「コストをかけずに、必要な時だけ一気に仮想マシンを立ち上げられる」というフリービットの提案は、このテスト内容に最適でした。

フリービットの柔軟なサポートが味方に
急な仕様変更にも即時に対応

負荷テストを実施した当時の様子や、導入効果などを教えてください。

2012年12月ごろからフリービットのご協力のもと仮想マシンを作り上げ、2013年2月初旬から中旬にかけて負荷テストを実施しました。おかげさまで、2月中にはすべての工程を終了させることができ、必要な検証結果が無事取得できました。
今回の負荷テストを通じて、あらゆる場面でフリービットに柔軟に対応いただいたことや、セキュリティ面でメリットがあった点などが、プロジェクトの成功に結び付いたと感じています。

1. （1）OSを自由にインストール

   負荷テストで利用する仮想マシンは、本番環境と同じ仕様にする必要がありました。実は、本番環境のサーバーは比較的古いOSを利用していましたが、フリービットの場合は、仮想マシンにもそのOSを組み込んでいただけると聞いて、とても助かりました。

2. （2）仮想マシンの構築をサポート

   仮想マシンのクローン構築は通常、自社で実施しなければなりません。しかし今回の負荷テストでは、あらかじめフリービットに、クローンを構築するためのテンプレートをご用意いただきました。このように、きめ細やかなサポートをしていただいたおかげで、安心してお任せすることができました。

3. （3）セキュリティ面でメリット

   当社では、顧客情報や通貨取引など重要なデータを取り扱っています。お客様の情報を守るため、万全なセキュリティ対策は欠かせません。検証内容の性質上、本番環境と同等のセキュリティに保つ必要がありました。

フリービットクラウド VDC PROの場合は、完全なクローズドネットワークですので、セキュアな環境の中でテストすることができました。このほか、セキュリティという点では、フリービットクラウド VDC PROに採用されているフォーティネット製UTM「FortiGate」の管理画面を、当社側で操作できる点も魅力でしたね。

最後に、今後の展望やフリービットへの期待や要望があれば教えてください。

今回は負荷テスト用にフリービットクラウド VDC PROを導入しましたが、今後はサービス側のシステムでも利用してみたいですね。現在のオンプレミス型システムと比較して、フリービットクラウド VDC PROはコストメリットがたいへん高いと感じています。
今回、フリービットにご尽力いただいたおかげで、負荷テストプロジェクトを無事に完了することができました。フリービットクラウド VDC PROの性能やコストメリット、セキュリティ面で高いメリットがあったことに加えて、急な要望にも柔軟に対応していただけるサポート力など、「プラスアルファ」の部分がとても大きかったですね。
また、想定以上の負荷を検証環境にかけてテストできたので、自信を持って今後の取引に備えることができます。
今回フリービットにご協力頂き、非常に有意義な負荷テストを実施でき感謝しております。ありがとうございました。