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メディア掲載 ― クラウド導入事例

「成功するクラウド選び2012年度版」
(2012年7月 アスキー・メディアワークス刊)

絶対に落とせない戦いが、そこにはある

テレビ朝日が通信系基盤にフリービットクラウドを導入した理由

アシアル株式会社様, 株式会社テレビ朝日様

巨大なメディアであるテレビ番組の向こうには、
膨大な数の視聴者が控えている。
番組の中でキャンペーンや視聴者プレゼントを紹介すると、視聴者からの想像を絶する膨大なアクセスがサイトに集中する。
この“針”のようなトラフィックを捌くには、フリービットクラウド以外の選択肢はなかったという。

tv asahi

老朽化システムをクラウドへ

関東広域圏をカバーする放送局(放送事業者)であるテレビ朝日は、ドラマやバラエティ、ニュース
番組はもちろん、スポーツ番組にも定評がある。 特に、FIFAワールドカップの放送や、アジアサッカー連盟主催の試合を放送するなど、サッカー試合放映に力を入れている。
「絶対に負けられない戦いが、そこにはある」というキャッチフレーズを聞くだけで、熱き想いが沸き立つ読者も多いのではないだろうか。

そのテレビ朝日が今年、同社のWebサイト( http://www.tv-asahi.co.jp/ )と通信系基盤システムを刷新し、全面的にクラウドを導入したという。このシステムはWebサイトのみならず、Webサイトの管理システム(CMS)、会員管理システム、そしてマーケティング系のシステムと多岐にわたるものだ。
さらに、視聴者プレゼントや視聴者アンケートなどのシステムも含まれている。
これらのシステムを刷新するにあたり、同社の松下 剛氏は3つの方針を立てたという。

まず、「運用コストの削減」。 2つ目は、「インフラなどの拡張性」。そして3つ目は、「改修などの柔軟性」だ。

株式会社テレビ朝日 コンテンツビジネス局 コンテンツビジネスセンター 通信技術班チーフ 松下 剛氏 株式会社テレビ朝日
コンテンツビジネス局
コンテンツビジネスセンター

通信技術班チーフ
松下 剛氏

株式会社テレビ朝日 コンテンツビジネス局 コンテンツビジネスセンター 松尾健司氏 株式会社テレビ朝日
コンテンツビジネス局
コンテンツビジネスセンター

松尾健司氏

そもそも、「古いシステムはダウンしたり、キャパシティが足りなくてつながらなかったりすることが多かった」と、従来のシステムの問題点を同社の松尾健司氏は指摘する。
「とにかく、テレビ局のサイトは瞬間風速がすごいんです。 通常時の数百倍のトラフィックが、一瞬で起きます。このピークにあわせてシステムを構築するのは、現実的ではありません。そこで、クラウドを導入して解決しようと思ったのです」(松下氏)。

こうした要件定義をクリアするべく奔走したのが、アシアル( http://www.asial.co.jp/ )のエンジニア、牧野克俊氏だ。アシアルはPHPやWebアプリケーション開発を主軸に、フレームワークやスマートフォン向けのアプリケーション開発を展開するベンチャー企業である。

なぜ、フリービットクラウドなのか?

そして、構築する通信系基盤を支えるインフラとして選ばれたのが、フリービットのフリービットクラウドだった。
ではなぜ、フリービットクラウドが選ばれたのだろうか。
松下氏は、クラウド事業者はたくさんあるが、クラウドと物理サーバーのハイブリットとなると、多くの事業者は選定から外れたという。
そして、「クラウドというと、本来は裏側を見せません。しかし、クラウドの背後で使われているリソースや技術を開示してくれて、一緒に共有できるというのがフリービットの魅力です。これこそ、本当の意味のプライベートクラウドでした」と絶賛する。 

続けて松尾氏は、「データベースは物理サーバーでないとパフォーマンスがでないので、物理サーバーを選びたい。けれど、ほかの事業者では物理サーバーをクラウドと同じセグメントに置けないなど、さまざまな制限があったのです」と、他事業者の問題点を挙げる。

一方、事業者選定に協力したアシアルの田中正裕代表取締役社長は、「クラウド事業者を選定するにあたり、いくつもの事業者でベンチマークを取ったり、さまざまな面で評価しました。その結果、提供されるコストバランスがもっとも優れていたのがフリービットクラウドだったのです」と、フリービットクラウド選定の理由を挙げた。

アシアル株式会社 エンジニア 牧野克俊氏 アシアル株式会社
エンジニア
牧野克俊氏

アシアル株式会社 代表取締役社長 田中正裕氏 アシアル株式会社
代表取締役社長
田中正裕氏

ほかにも、選定の理由はある。 前出の牧野氏は、クラウド事業者を選定するにあたり、さまざまな観点から調査を行なったという。
もちろんコストも重視したが、もっとも重要だったのは、「テレビ朝日さんのトラフィックを捌くために、通常のクラウドサービスとして提供している 範囲を超えた設計に協力してもらえたのが、フリービットを選定したポイントでした」と述べた。

クラウドといえど、人的対応も重要

とはいえ、フリービットクラウド導入に際し、トラブルがなかったわけではない。
松下氏によると、「サッカーの試合だったのですが、視聴率が30%を超え、プレゼント応募がすごく混み合ったんです。 Webサーバーの数を倍にして対応していたのですが、実際には上位のファイアウォールやロードバランサーがボトルネックになってしまいました。これでは駄目だということで、5日後の次の試合の放映までに、システムを増強する必要がありました。今度は、失敗は許されません。このとき、フリービットはネットワークの増強をすぐに対応してくれました。こういう、一緒になって負荷を捌いてくれる一体感が必要なんです。会社という意味でも、サービスという意味でも」と、フリービットの対応を高く評価する。


通信系基礎システム構成

「クラウドというと、『オートスケール』というのがよく論点になります。 しかし、プレゼントの応募となると、一瞬でアクセスが集中して、すぐに去っていく。数分ぐらいのあいだにピークが来るんです。これでは、オートスケールは間に合いません。しかし、あらかじめアクセスが集中することはわかっていますから、それにあわせてリソースを用意しておけば対応は可能です。 それに、オートスケールはブラックボックスの要素が強すぎて、われわれの選択肢には入りません。自分たちが中身を知っておく必要があるんです」と、オートスケールに潜む問題点も浮き彫りにしてくれた。

本コンテンツは、「成功するクラウド選び2012年度版」(2012年7月 アスキー・メディアワークス刊)に掲載された記事を抜粋したものです。